library(dplyr)
library(data.table)
library(ggplot2)
options(repr.plot.width=10, repr.plot.height=5,repr.plot.family='Hirakaku-Pro-W3')
G7国の日次MSCIデータ.標本期間は2003/1から2008/4まで
MSCIデータとはMorgan stanley Capital Internationalが作成している株式指標で,カパーしている国と産業の多さから,ファイナンスの分野では,非常によく用いられる株式指数となっているらしい.
dt <- tbl_df(fread('msci_day.csv'))
head(dt)
tail(dt)
dim(dt)
今回は日本(JP),イギリス(UK),アメリカ(US)の株式収益率を用いて,国際株式市場の関係を分析してみる. のちにインパルス応答関数や分散分解も用いた分析例が出てくるが,今回はとりあえずグレンジャー因果性のみに着目する.
dt <- dt %>%
dplyr::select(Date,jp,uk,us)
head(dt)
とりあえず最初の三ヶ月くらいをプロットしてみる
tmp <- melt(dt[1:90,],id='Date')
head(tmp)
ggplot(tmp,aes(x=Date,y=value,color=variable,group=variable))+geom_line()
まず,10期までのVARモデルを推定し,AICでモデル選択を行う.Rなら'vars'パッケージが便利っぽい.
library(vars)
次数pをVARselect()関数で選択する.
VARselect(dt[,c(2,3,4)],lag.max=10)
いろいろ指標がでているがとりあえずAICではVAR(3)が選択されている.
求めた次数pをVAR()関数に代入してVAR(p)モデル係数を推定する.
var.model <- VAR(dt[,c(2,3,4)],p=VARselect(dt[,c(2,3,4)],lag.max=10)$selection[1])
次にグレンジャー因果が存在するかどうか検定を行う.
これも'vars'パッケージのcausality()関数を使えば簡単に実行できる. 引数として,推定されたVARモデルと,グレンジャー因果の要因として考えたいものを与える.
まずはUSからのグレンジャー因果が存在するかどうか検定を行ってみる.
causality(var.model,cause='us')
$Grangerの方が先ほど説明したF検定によるグレンジャー因果性の検定である. p値は0.05以下であり,USからJP, UKへのグレンジャー因果性が存在すると言える.
$Instantの方はヘルプを見ると '' a Wald-type test that is characterized by testing for nonzero correlation between the error processes of the cause and effect variables. '' とのこと.とりあえず今回はあまり気にしないことにする.
6通りの組み合わせでグレンジャー因果性の検定をしてみる.(多重比較なので検定としてはよろしくないですがまぁとりあえずということで)
var.model <- VAR(dplyr::select(dt,us,jp),p=VARselect(dplyr::select(dt,us,jp),lag.max=10)$selection[1])
causality(var.model,cause='jp')$Granger
causality(var.model,cause='us')$Granger
var.model <- VAR(dplyr::select(dt,uk,jp),p=VARselect(dplyr::select(dt,us,jp),lag.max=10)$selection[1])
causality(var.model,cause='jp')$Granger
causality(var.model,cause='uk')$Granger
var.model <- VAR(dplyr::select(dt,us,uk),p=VARselect(dplyr::select(dt,us,jp),lag.max=10)$selection[1])
causality(var.model,cause='uk')$Granger
causality(var.model,cause='us')$Granger
グレンジャー因果でないという帰無仮説が棄却されたのは2,4,6番目.
以上から,グレンジャー因果効果が存在すると判断されたのは
US $\rightarrow$ JP,
UK $\rightarrow$ JP,
US $\rightarrow$ UK
得られた知見としては,例えば
などが考えられる.